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高橋 昌男*; 原田 誠*; 渡辺 巌*; 宇留賀 朋哉*; 谷田 肇*; 米田 安宏; 江村 修一*; 田中 庸裕*; 木村 英和*; 久保園 芳博*; et al.
Journal of Synchrotron Radiation, 6(3), p.222 - 224, 1999/05
被引用回数:11 パーセンタイル:61.16(Instruments & Instrumentation)SPring-8の先行立ち上げビームラインであるBL01B1を用いたデモンストレーション実験。SPring-8の高エネルギーを利用したEuのK吸収端を使ってXAFSを行った。測定には、一般に偏向電磁石ビームラインでの使用は不向きといわれるイールド法を用いているが、質の良いデータがとれていることから、SPring-8の偏向電磁石ビームラインの迷光の少なさがうかがえる。
中島 幹雄; 佐川 千明
Radiation Physics and Chemistry, 53(1), p.31 - 36, 1998/00
被引用回数:1 パーセンタイル:15.03(Chemistry, Physical)多孔質ガラスに担持した鉄酸化物微粒子を、40keVMeイオンで照射すると、Feが3Feへの還元反応が起きた。この反応をメスバウアー分光法で追跡した。Fe収率は、イオンの全照射量とともに増加し、最高約80%に達した。この異常な収率は還元反応がHeイオンの飛程を超えて起きていることを示している。さらにFe収率は明らかな線量率依存性を示した。
中島 幹雄; 佐川 千明
Applied Radiation and Isotopes, 48(5), p.579 - 586, 1997/00
被引用回数:1 パーセンタイル:14.48(Chemistry, Inorganic & Nuclear)多孔質ガラスに担持した鉄酸化物の水素還元挙動及びイオン照射効果をメスバウアー分光法を用いて調べた。担持された鉄酸化物は四極子分裂を示す2つのダブレットから成るスペクトルを示し、-FeO微粒子であると結論した。水素還元によって配位数の異なる2種のFe化学種が生成し、四極子分裂を示す2つのダブレットが得られた。40keV Heイオン照射でも、同様に2種のFe化学種が生成し、水素還元の場合と類似のスペクトルが得られた。この時Feの収率は約80%にも達し、Heイオンの飛程を超えて還元反応が起きていることが分かった。
田口 光正; 南波 秀樹; 青木 康; 永井 士郎; 平塚 活士*
Radiation Physics and Chemistry, 49(2), p.253 - 256, 1997/00
被引用回数:3 パーセンタイル:30.37(Chemistry, Physical)トリフェニルメタン類を含む高分子フィルムにイオン注入器からのHeイオンと、Nレーザーからの紫外光を同時照射した。その結果、500から600nmにかけて、振動構造を持つ発光スペクトルが得られ、トリフェニルメチルラジカルの生成が確認された。この発光の強度はイオンのフルエンスを変化させた時には、210ions/cmまでは増すが、それ以上では減少することが分かった。この現象を理解するために簡単なモデルをたて、シミュレーションを行ったところ、イオンのトラック半径を3.5nmとした時に実験結果とよく一致することが分かった。
五十嵐 明則*; 白井 稔三
Physical Review A, 51(6), p.4699 - 4703, 1995/06
被引用回数:14 パーセンタイル:63.94(Optics)核子当りkeVからMeV領域の裸のイオンと衝突による主量数5以下の励起状態にある水素-様イオンの全電離断面積を歪形波(CDW-EIS)近似と平波面ボルン近似で計算した。低エネルギーでのHによるC(1s)までの水素-様イオンの電離について、本計算値は結合チャンネル法による計算値と良く一致する。一方ボルン近似の結果はかなりの過大評価になる。他の理論計算との比較も行われている。
青木 康; 南波 秀樹; 細井 文雄; 永井 士郎
ACS Symposium Series, 579; Polymeric Materials for Microelectronic Applications,Science and Technology, 0, p.45 - 50, 1994/00
簡易イオンビーム発生器(200keV)からのHeイオンを照射中に、ポリスチレン、ポリ(2-ビニルナフタレン)ポリ(N-ビニルカルバゾール)からの光を光ダイオードアレイヌは光電子増倍管を用いて、分光分析した。上記の芳香族フィルムからの発光は、照射直後から観測されるエキシマー発光の他、ポリスチレン、ポリ(2-ビニルナフタレン)についてはイオンフルエンスが10(ions/cm)から10(ions/cm)にわたって生成してくる新しい発光が得られた。モノマー発光は得られなかった。新しい発光については、その生成速度がエキシマー発光の消滅速度と一致し、イオントラックの重なりにより起こる現象と考えられる。
荒殿 保幸; 中田 正美; 佐川 千明; 中島 幹雄; 佐伯 正克
Chemistry Letters, 1993, p.1377 - 1380, 1993/00
-FeO及びFeO系での40keVHeイオン照射の化学的な効果をメスバウア分光法により検討した。イオン照射により観察される鉄の還元反応挙動が、熱アニーリング効果や鉄-酸素系相図から予想される挙動と傾向が一致することから、照射によって形成されるサーマルスパイクの化学反応への寄与を議論するとともに、その温度、持続時間等を推定した。
荒殿 保幸; 佐川 千明; 中島 幹雄; 中田 正美; 北條 喜一; 佐伯 正克
Hyperfine Interactions, 70, p.905 - 908, 1992/00
被引用回数:5 パーセンタイル:36.29(Physics, Atomic, Molecular & Chemical)マグネタイト及びヘマタイトに対する40keV Heイオン照射の化学的効果を、転換電子メスバウア分光法により調べた。それらの結果と熱化学実験及び入射イオンのエネルギー損失過程に関する計算結果との比較から、照射生成物形成に対するトラック温度の効果(ホットゾーン効果)及び照射生成物のG値について論じた。
山極 満
Plasma Physics and Controlled Fusion, 34(5), p.715 - 723, 1992/00
500keV重水素ビーム10MW入射および最高30MWの120keVビーム入射によって維持されるHeプラズマにおける核融合出力について、グローバルなエネルギー閉じ込めの効果を考慮に入れて解析を行った。入力パワーに対する全蓄積エネルギーの比として定義されるグローバルエネルギー閉じ込め時間は入力パワーの平方根に逆比例するように定められる。非熱的重水素成分の増加によるHe密度の低減が顕著に生じなければ低n高T領域においてより高い核融合出力が得られる。高パワーの120keV重水素ビーム入射に対して仮定されるTi=2Teの高Tiモードは同一の下におけるT=Tモードに比して望ましい結果を与えないことが見い出された。重水素の熱的成分の蓄積が核融合出力に与える影響についても検討がなされる。
山極 満; 木村 晴行
Nuclear Fusion, 31(8), p.1519 - 1526, 1991/00
被引用回数:4 パーセンタイル:28.62(Physics, Fluids & Plasmas)HeビームおよびICRF高調波複合加熱によるD-He核融合出力の向上について局所的なフォッカープランク方程式に基づく計算によって解析を行った。100keVHeビームの第4高調波加熱による核融合出力はRFパワーに対するビームパワーの比が1/5のとき最も効率的に高められる。最大核融合パワー増倍率はQmax~0.043(Te/10[keV])(e+10[m])により与えられることも見い出された。Heビームの基本波加熱および500keVDビーム入射により得られる核融合出力との比較もなされる。
山極 満; 木村 晴行; 滝塚 知典; 藤井 常幸
Proc. of the 17th EPS Conf. on Controlled Fusion and Plasma Heating, p.1007 - 1010, 1990/00
HeビームのICRF高調波加熱によるD-He核融合出力について調べた。核融合パワー増倍率、Q、を局所的なフォッカープランク方程式による計算に基づいて評価した。高He密度比(He/e~510)におけるQは基本波加熱の場合を上回る。第4高調波加熱の場合のQに対する経験則が得られ、~0.01≦He/e≦~0.2および波の屈折率、N≦Q(1)に対して適用可能である。また、0.5MW/m程度のビームパワーの密度、P、およびRFパワー密度、P、に対するQの依存性は比較的弱い。核融合出力を効果的に増大させる上でビーム入射ICRF加熱の組合わせは有効に作用することが示された。
馬場 祐治; 佐々木 貞吉
Journal of Nuclear Materials, 152, p.295 - 300, 1988/00
被引用回数:4 パーセンタイル:46.81(Materials Science, Multidisciplinary)TiOにイオン注入したヘリウムの捕捉状態をXPS及び昇温脱離スペクトル(TDS)により調べた。TiO表面は、1.5~11keVのHe照射によりTi及びTiに還元される。ヘリウムのTDSスペクトルには、460C(P)、590C(P)700C(P)にピークが認められる。ピーク強度のエネルギー依存性、照射量依存性及び加熱に伴うXPSスペクトル変化により、P及びPはそれぞれ、格子間及び酸素原子の欠陥にトラップされたヘリウムに対応すると考えられる。一方、Pは真空中におけるTiOの分解に伴い放出されるヘリウムに対応する。また、P及びPに対応するヘリウムの捕捉に伴う活性化エネルギーは、それぞれ0.56eV、1.68eVと見積もられた。
鎌田 耕治; 楢本 洋
Radiat.Eff., 42(3-4), p.209 - 216, 1979/00
2MeV V.D.G.に直結した超高真空イオン照射チェインバーによりブリスタリングとフレイキングのその場観察を行った。Nb単結晶表面で、300keV He照射により照射面積全面に亘るフレイキングが観察された。一方450keV,850keV Ne照射では同じ単結晶表面においてブリスターが観察された。この結果は従来云われていた表面温度の上昇によりフレイキングが起こるという説を不定するものである。弾性論的な計算の結果、フレイキングは1気圧以下の内圧で充分に起こり得る事が示された。また表面観察の結果、フレイキングは表面層の塑性変形を伴わずに形成され、逆にブリスタリングは塑性変形を伴う現象である事が示された。その場観察の結果として、臨界照射量が精確に測定された。
小原 建治郎; 阿部 哲也; 曽根 和穂; 山田 礼司; 大塚 英男
真空, 20(5), p.176 - 179, 1977/05
核融合炉において、不純物による放射損失は、高温プラズマを達成する上できわめて重要な問題である。不純物は第一壁やリミターの構成材とプラズマとの相互作用の結果生じるスパッタリング、ブリスタリングあるいは化学反応に起因する。本論文では、構成材の候補材料のひとつとしてあげられている熱分解黒鉛(pyrolitic Graphite)にHe,Hを照射した場合の表面形状変化の照射量依存性について述べる。照射装置には原研低エネルギー加速器(コッククロフトーワルトン型)を使用し、加速電圧及びフルエンスについてはHe,Hともに100kV,110~510ions/cmについて行なった。照射後の観察はSEMにより行なった。なお、本論文は「第17回真空に関する連合講演会」(1976年11月27日、京都)にて講演した内容に、一部加筆したものである。